「第二青函トンネルの必要性」(第二青函トンネル)
2020.03.17
船中八策
数十年前から今日に至るまで、函館と青森の間で様々な交流を通じてお互いの発展を試みてきた青函交流圏の進化。
この青函交流圏の更なる発展と進化を考える際に、今現在最も重要だと思うのは「第二青函トンネル」構想です。
北海道新幹線は東京―札幌間を4時間半で結ぶことを目指すとJR北海道が掲げました。
私は与党議員としてこれまで青函トンネル高速化検討プロジェクトチームで事務長を務めるなど、新幹線の高速化について議論してきました。
高速化に向けた国交省の提案は、貨物列車との時間区分案、自動減速装置の開発、貨物新幹線構想などですが、具体的検討に入れば入るほどこれらの実現性は薄くなってきます。
新幹線の高速化には、結論として第二青函トンネルを造るしかない、ということになるのです。
今はまだ国交省としても議論の遡上に上げていませんが、現在の青函トンネルの老朽化、新幹線の高速化、そして青函交流圏の進化などを考えるといずれ第二青函トンネルの必要性がクローズアップされてくると確信しています。
費用は6000億円、10年かかるとして年間600億円です。
本州と四国に何本も橋が架かっているのですから、北海道と本州に2本のトンネルがあってもおかしくありません。
いや、トンネルはいつ事故があるかわかりません。
そんな意味ではトンネルは「2本で1本」なのです。そしてこのトンネルでは新幹線と乗用車を走らせます。
安全性の確保と法的問題はクリアしなければなりませんが十分可能です。
これが実現すれば文字通り、函館と青森を地続きで結ぶことによって青函交流圏に新しい可能性が生まれてきます。
一部マスコミや野党などは、このような大きな夢プロジェクトに否定的な考え方を持ちますが、もっと地域振興に前向きになってもらいたいものだと思います。
「政治は可能性の芸術」と言われます。
地域の未来に思いを巡らし、私たちの子供や孫の世代に、
「あの時代の先人たちは間違いのない選択をしてくれた。函館道南が息を吹き返したのはあの時代だった」
と後に言ってもらえるような賢明な選択と取り組みをしてまいりましょう。